京都の真ん中で極上stay~スモールラグジュアリーホテル そわか(sowaka)~
こんにちは。旅行ジャーナリストの村田和子です。
京都に3月25日にグランドオープンした スモールラグジュアリーホテル そわか(sowaka)。ご縁を頂き訪れました。
平日にも関わらず、京都は海外からのお客様で大賑わい。昨今は旧正月に限らず訪日旅行者が多いと各所で聞きますが……特に花見はひとつのトレンドになっているようです。自身が旅するなら、特に京都は、ゆったりのんびりとした時間を楽しみたいところですが……昨今は、なかなかこれが難しいと感じます。私は観光がメインなら、立地重視で京都や奈良では街中に宿をとり、朝食前の早朝や夜間の時間を上手に利用して楽しんだり……あるいは少々奮発しても特別感のある宿へ滞在。宿泊の間はゆったり寛ぐ旅スタイルを実践しています。
「そわか(sowaka)」は、そんな旅スタイルをまるごと叶えてくれる宿。
場所は祇園八坂エリアと、京都の中でも屈指の人気観光地。観光客でにぎわう通りに「そわか」と書かれた暖簾が控えめにかかっていて、気を付けていないと通り過ぎてしまいそう。本館11室、新館12室、全23室のちいさな宿に、足を踏み入れると、外の喧騒が嘘のようなくつろぎの空間。「これぞ京都」というゆったりとした時の流れを感じます。
本館は100年の歴史があり、文豪にも愛された元料亭の数寄屋建築。客室すべてが異なる意匠で、支配人の矢島泰介氏が館内を案内してくださったのですが、格式高く贅を尽くしたお部屋、あるいはあえて田舎風に自然体でおもてなしの心を表現した部屋など、それぞれにストーリーが。
矢島氏の説明を聞きながら古に思いを馳せて、建築好きの私は最高に幸せなひとときでした。
茶室のある客室では、水の音が大きく感じるなあと思ったら。茶室の障子を開けるとガラス戸がないのにはびっくり!自然と一体化した最高に贅沢な空間です。
そして、古い建築を快適に滞在できるように、多くの職人やクリエイターが関り、新しい命を吹き込みリノベーションしたといいます。
私が今回滞在したのは102の客室。廊下から襖風の引き戸(※オートロック)をあけて入ります。玉砂利が敷かれた庭園は、この客室専用。縁側が配され、落ち着きのある空間。
家具はデンマーク製が多いそうですが、歴史ある日本家屋との相性もぴったり。落ち着いた中にもコンテンポラリーな雰囲気さえ感じます。
珍しいのが欄干のデザイン。これ水玉でしょうか?それと合わせるようにブルーが印象的な波がモチーフの唐紙の襖をあけると……お洒落で機能的なバスルームが登場。
クラシックな建物が好きなのですが、水回りはなかなか厳しい宿も正直あります。そわか(sowaka)は、デザインも斬新ですが、珪藻土なのかしら?床もすぐに乾き、写真にありませんが別にシャワーブースもあって機能的。バスアメニティは、100%オーガニックの椿油を配合した「かずら清老舗」のもの。可愛らしいポーチに入った上質なアメニティはテンションがあがります。
夜もまたよい雰囲気。こちらはチェックインを行うラウンジ。
本館廊下の舟底天井も夜は特に趣があります。
新館は?といえば、こちらも京都らしさを追求。新しい建物なので調度品にはあえてアンティークを配するというのも粋な計らいです。新館もすべて客室のデザインが異なり、ここならではの「眺め」を生かした客室や、坪庭を配して縁側風で寛げるデザインなどユニーク。設計者のこだわりや思いが感じられる心地良い空間です。
廊下は、客室の扉が見えないように路地のように配置され、プライバシーにも配慮があります。
本館の歴史ある佇まいは魅力的ですが、古い日本家屋ゆえ外の気配を感じることも。プライバシー重視の方は新館もおすすめです。本館、新館どちらも優劣つけがたく、全室異なることもあって、選ぶのも楽しそう。(写真は新館の外観)
そして特筆すべきは、八坂神社から徒歩3分という立地。東山界隈の見学にはとても便利です。私は夕方に宿を出て、高台寺、圓徳院の夜間拝観、夕食をとって最後に縁切で有名な安井金比羅宮へと夜も満喫。(←なんと24時間拝観OKなのです。良い縁は切れませんので大丈夫)。
翌朝は、朝食前に知恩院まで足を延ばす予定が……。本当に珍しいことなのですが、あまりの寝心地のよさにベッドから起きられず断念しました。1830年に創業のイワタのベッドは、カシミヤやキャメルなどの高級天然毛を用いた逸品。適度な硬さが心地よく本当に気持ちいい……。
朝食までゆっくり休んで、滞在を愉しみました。
今回こちらの宿を知ったきっかけが、GWに開催される南禅寺別荘のひとつ對龍山荘の特別拝観付プランでした。他にも高台寺、清水寺などへ、宿泊者限定でゆったり拝観できるプランなども積極的にアレンジされているそう。混雑する京都では大きな付加価値になりますね。
最後に本館の屋上をご紹介。
屋上へと向かう壁のタイルも風情があり、祇園閣をのぞむプライスレスな眺めも素晴らしい! これから活用方法も検討されるとのことでしたが、楽しみです。
建築好きな方、ゆっくり京都を味わいたい方には特におすすめです。
町家とは異なる、おもてなしの心が息づく、優雅な数寄屋造りの空間をぜひ堪能してみてくださいね。
お世話になった矢島泰介支配人、スタッフの皆様にこの場を借りて御礼申し上げます。
■スモールラグジュアリーホテル そわか(sowaka)
■「ラ・ボンバンス」
※滞在は中学生以上から
※レストランでは、ミシュランの星を獲得した東京西麻布の名店「ラ・ボンバンス」がイノベーティブな日本料理を提供されるとのことで(ランチ・ディナーは外来可)、こちらも注目です(メニューが謎解きのよう!)朝食は宿泊者限定です。
京都に3月25日にグランドオープンした スモールラグジュアリーホテル そわか(sowaka)。ご縁を頂き訪れました。
平日にも関わらず、京都は海外からのお客様で大賑わい。昨今は旧正月に限らず訪日旅行者が多いと各所で聞きますが……特に花見はひとつのトレンドになっているようです。自身が旅するなら、特に京都は、ゆったりのんびりとした時間を楽しみたいところですが……昨今は、なかなかこれが難しいと感じます。私は観光がメインなら、立地重視で京都や奈良では街中に宿をとり、朝食前の早朝や夜間の時間を上手に利用して楽しんだり……あるいは少々奮発しても特別感のある宿へ滞在。宿泊の間はゆったり寛ぐ旅スタイルを実践しています。
「そわか(sowaka)」は、そんな旅スタイルをまるごと叶えてくれる宿。
場所は祇園八坂エリアと、京都の中でも屈指の人気観光地。観光客でにぎわう通りに「そわか」と書かれた暖簾が控えめにかかっていて、気を付けていないと通り過ぎてしまいそう。本館11室、新館12室、全23室のちいさな宿に、足を踏み入れると、外の喧騒が嘘のようなくつろぎの空間。「これぞ京都」というゆったりとした時の流れを感じます。
本館は100年の歴史があり、文豪にも愛された元料亭の数寄屋建築。客室すべてが異なる意匠で、支配人の矢島泰介氏が館内を案内してくださったのですが、格式高く贅を尽くしたお部屋、あるいはあえて田舎風に自然体でおもてなしの心を表現した部屋など、それぞれにストーリーが。
矢島氏の説明を聞きながら古に思いを馳せて、建築好きの私は最高に幸せなひとときでした。
茶室のある客室では、水の音が大きく感じるなあと思ったら。茶室の障子を開けるとガラス戸がないのにはびっくり!自然と一体化した最高に贅沢な空間です。
そして、古い建築を快適に滞在できるように、多くの職人やクリエイターが関り、新しい命を吹き込みリノベーションしたといいます。
私が今回滞在したのは102の客室。廊下から襖風の引き戸(※オートロック)をあけて入ります。玉砂利が敷かれた庭園は、この客室専用。縁側が配され、落ち着きのある空間。
家具はデンマーク製が多いそうですが、歴史ある日本家屋との相性もぴったり。落ち着いた中にもコンテンポラリーな雰囲気さえ感じます。
珍しいのが欄干のデザイン。これ水玉でしょうか?それと合わせるようにブルーが印象的な波がモチーフの唐紙の襖をあけると……お洒落で機能的なバスルームが登場。
クラシックな建物が好きなのですが、水回りはなかなか厳しい宿も正直あります。そわか(sowaka)は、デザインも斬新ですが、珪藻土なのかしら?床もすぐに乾き、写真にありませんが別にシャワーブースもあって機能的。バスアメニティは、100%オーガニックの椿油を配合した「かずら清老舗」のもの。可愛らしいポーチに入った上質なアメニティはテンションがあがります。
夜もまたよい雰囲気。こちらはチェックインを行うラウンジ。
本館廊下の舟底天井も夜は特に趣があります。
新館は?といえば、こちらも京都らしさを追求。新しい建物なので調度品にはあえてアンティークを配するというのも粋な計らいです。新館もすべて客室のデザインが異なり、ここならではの「眺め」を生かした客室や、坪庭を配して縁側風で寛げるデザインなどユニーク。設計者のこだわりや思いが感じられる心地良い空間です。
廊下は、客室の扉が見えないように路地のように配置され、プライバシーにも配慮があります。
本館の歴史ある佇まいは魅力的ですが、古い日本家屋ゆえ外の気配を感じることも。プライバシー重視の方は新館もおすすめです。本館、新館どちらも優劣つけがたく、全室異なることもあって、選ぶのも楽しそう。(写真は新館の外観)
そして特筆すべきは、八坂神社から徒歩3分という立地。東山界隈の見学にはとても便利です。私は夕方に宿を出て、高台寺、圓徳院の夜間拝観、夕食をとって最後に縁切で有名な安井金比羅宮へと夜も満喫。(←なんと24時間拝観OKなのです。良い縁は切れませんので大丈夫)。
翌朝は、朝食前に知恩院まで足を延ばす予定が……。本当に珍しいことなのですが、あまりの寝心地のよさにベッドから起きられず断念しました。1830年に創業のイワタのベッドは、カシミヤやキャメルなどの高級天然毛を用いた逸品。適度な硬さが心地よく本当に気持ちいい……。
朝食までゆっくり休んで、滞在を愉しみました。
今回こちらの宿を知ったきっかけが、GWに開催される南禅寺別荘のひとつ對龍山荘の特別拝観付プランでした。他にも高台寺、清水寺などへ、宿泊者限定でゆったり拝観できるプランなども積極的にアレンジされているそう。混雑する京都では大きな付加価値になりますね。
最後に本館の屋上をご紹介。
屋上へと向かう壁のタイルも風情があり、祇園閣をのぞむプライスレスな眺めも素晴らしい! これから活用方法も検討されるとのことでしたが、楽しみです。
建築好きな方、ゆっくり京都を味わいたい方には特におすすめです。
町家とは異なる、おもてなしの心が息づく、優雅な数寄屋造りの空間をぜひ堪能してみてくださいね。
お世話になった矢島泰介支配人、スタッフの皆様にこの場を借りて御礼申し上げます。
■スモールラグジュアリーホテル そわか(sowaka)
■「ラ・ボンバンス」
※滞在は中学生以上から
※レストランでは、ミシュランの星を獲得した東京西麻布の名店「ラ・ボンバンス」がイノベーティブな日本料理を提供されるとのことで(ランチ・ディナーは外来可)、こちらも注目です(メニューが謎解きのよう!)朝食は宿泊者限定です。
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