GOTOトラベル所感。旅へ安心していくには世論が大事

こんにちは。旅行ジャーナリストの村田和子です。8月に入ってから、本格的な実施は後半ではないか?と予測していたGOTOトラベルキャンペーン。7月10日に発表があり、前倒しで7月22日宿泊からの実施とのこと。正直驚きました。

九州では豪雨被害が続いており、東京でのコロナ感染者数が増えている中での発表。
それだけ観光業界がひっ迫しているということもあるのでしょう(現在の予約もキャンセルになりかねないという懸念もあります)。
観光業は目に見える宿や交通機関以外にも、実は裾野の広い産業で、間接的に影響をうけている企業も多く、考える以上に切実なのだと思います。私も業界の方と接し大変さを痛感し、一日も早い復興を心から願い微力ながら活動をしております。

ただ、個人的には、このタイミングでのGOTOキャンペーンの発表はなかったなあと。せっかくの施策、もう少し時を読んでもよかったのではないかと思います。『人が旅に出よう』『旅へでたい』というのは、お金の問題だけではなく、気持ちの問題がとても大きいと感じています。
災害が起こった際に、大変な思いをしている人がいる中で、旅で応援するモードに切り替えるタイミングは、とても難しい。その一つの転機となるのがふっこう割など、国のキャンペーンでした(旅をしてもいいというお墨付き的な意味)。

GOTOキャンペーンも、金銭的なものよりも私はむしろ『安心して旅へ出たい人が行ける雰囲気』になることを期待していたのですが。
世論がこれだけ否に傾く中で、旅をしたい人と旅をしない人、地方と首都圏など、分断が広がりそうで心配です。
既に予約を入れている人は思いがけない補助が出てラッキーと思う人もいる一方で、今回の発表で多くの否定的な意見を目の当たりにして悩むかたもいると思います(もともと補助をあてにしていなかっただけに)。

旅は人生や日常を豊かにしてくれるもの。大手をふって旅を楽しみ、思い出をシェアすることで、また次のニーズが掘り起こされます。
移動制限がなくなりこの一か月、最新の注意をしながらさまざまな観光地へ訪れましたが、皆さん迷いながらも三密回避をし、お客様がもどってくるようにと一生懸命です。報道にあるような自粛警察的な動きも、観光地においては感じることはありませんでした。
訪れたら、きっと応援したいと思うことも多いことでしょう。こういった折には、そういった思いが大きな力になります。

でもその思いをシェアすることが、こうなると難しい。旅へ行くことを世論が容認してくれないと、旅の魅力の広がりが期待できません。今回はかえって気持ちの面ではマイナスな方向にいってしまったのが残念です。
本来ならワクワクしながら旅の計画ができるせっかくの施策。もったいなく思うととおもに、自分に何ができるか、さらに迷う日々です。

*自粛疲れもあることから、ぜひご自身のタイミングで、安心できる形で旅へ出て欲しいと思います。
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GOTOトラベルキャンペーン概要
※7/22より実施。当面は宿泊のみの割引(35%)を先行して実施
※既に申し込んだ人も、7/22以降の宿泊なら割引。ただし宿泊後に自分で申請が必要(※領収書原本が必要です)
※宿への問い合わせなども入っているようですが、現在実施時期がオープンになっているだけ、詳細のスキームの発表はありません。
もう少し待ちましょう!

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